3.
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扉の閉まる音が聞こえた。 どうやら手術室に着いたみたいだ。
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「では、これから作業を開始します」 そう言って女医さんは電話を切った。 そして傍らのテーブルから注射器を取り上げ、それを手にゆっくりと私のベッドへ歩み寄ってくる。 「あ、あの、ちょっと待ってください!」 直感的に身の危険を感じた私は、思わず声をあげた。 「…目が覚めていた?」 女医さんは少し怪訝そうに呟いただけで、その行動を止めようとしない。 「あの、ひょっとして、私を他の患者さんと間違えて……きゃっ!」 不意に、女医さんは無言のまま仰向けの私に覆いかぶさり、私の肩を押さえつけた。 「い、痛い、放してください! 一体何を…!?」 女医さんは片手で私を組み敷いたまま、まるで私の言葉など聞こえていないかのように、 その注射器を私の首筋に突き刺した。 「あっ!?」 鋭い痛みが走る。 それと同時に、全身の感覚がだんだんと鈍り始めた。 「っ…ちょっと…待っ…て…」 舌が麻痺して、言葉にならない。 (一体…何が、どうなって…) そこで私の意識は途切れた。
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(痛い、痛い…!)
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次に気がついたとき、視界にあったのは、一面に広がるゴミの野だった。
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